属人的になりやすい職種で活用できる 専門学校での“逆インターンシップ”

カフェでの仕事風景

属人的になりやすい職種で活用できる専門学校での“逆インターンシップ”

2018年度の税制改正で、社員教育を拡充した企業の法人税減税が検討されている。しかし、職種によっては社員研修を組みにくいものもある。属人的になりやすい技術の習得が求められる場合はなおさらだ。そんなケースにひとつの回答を提示してくれたのが、舞台音響や照明などのオペレーション業務を担うエス・シー・アライアンス。音響・照明はいわば職人の世界。キャリアが浅いと自らの技術レベルかわからず、ビジョンを描きにくいため離職につながりやすかったという。
そこで同社は、入社2~4年目の若手社員を対象に、東放学園音響専門学校で2日間の実践研修を実施。参加した社員からは「音響の面白さを改めて感じた」と前向きな感想が相次いだ。実は、同様の例は他校でも見られる。たとえば田中角栄を輩出したことでも知られる建築・土木・CADの専門学校である中央工学校では、大手ゼネコンが定期的に新入社員研修を実施。給排水や衛生関連設備、照明設備まで一室に揃えた「建築設備実習室」があり、そのクオリティが大学や大学院にもない高さであることが、選ばれている理由だとか。
専門学校は機材も充実しており、体系的に学ぶにはうってつけの場所。中堅社員にとっては、講師の教え方に触れることで、若手社員への接し方を見直すことにもつながる。学校とのパイプを強化することは採用戦略にも当然役立つため、社員研修の選択肢として検討する価値があるだろうか。

16年民間平均給与は約422万円前年比0.3%増と4年連続の増加

2016年1年間を通して民間企業に勤めた給与所得者の平均給与は421万6千円で、前年に比べ0.3%増加したことが、国税庁が発表した2016年分民間給与実態統計調査で分かった。平均給与は4年連続の増加。調査は、全国の約2万8千事業所、約31万2千人の数値をもとに推計したもの。
調査結果によると、2016年12月31日現在の給与所得者数は、前年に比べ1.7%増加の5744万2千人だった。そのうち、1年を通じて勤務した給与所得者数は、前年比1.6%増の4869万1千人(正規3182万2千人、非正規1154万6千人)で過去最多を更新している。その平均給与約422万円の内訳は、平均給料・手当が同0.4%増の357万1千円、賞与は同▲0.5%減の64万5千円と減少した。平均給料・手当に対する平均賞与の割合は前年から▲0.1ポイント減の18.1%となった。
男女別の平均給与は、男性(平均年齢45.9歳、平均勤続年数13.5年)が前年比0.1%増の521万1千円、女性(同46.1歳、9.9年)が同1.3%増の279万7千円。正規、非正規別にみると、1人当たりの平均給与は、正規が同0.4%増の486万9千円(男性539万7千円、女性373万3千円)、非正規は同0.9%増の172万1千円(男性227万8千円、女性148万1千円)とともに増えた。
平均給与を事業所規模別にみると、従業員「10人未満」の事業所の338万8千円に対し、同「5000人以上」の事業所では508万6千円だった。

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