資産運用最大手がウェアラブル端末を導入投資判断にも健康状態が問われる時代?

資産運用最大手がウェアラブル端末を導入投資判断にも健康状態が問われる時代?

6.5兆ドルもの資産を運用する業界世界最大手のブラックロック社が、ユニークな取り組みを始めた。睡眠状態や心拍数などのデータを収集できる指輪型のウェアラブル端末「スマートリング」(オーラ社製・フィンランド)を試験的に導入し、資産運用担当者に装着させているのだ。現在、欧州株チーム内の一部で実施しているという。このプロジェクトは「健康で精神的に落ち着いていることがより良い投資判断につながる」という仮説に基づくもので、従業員の健康維持が目的。一見すると健康経営の取り組みの一環のように捉えられるが、狙いはそれだけではないようだ。
心拍数を細かく計測することで、心拍変動により投資判断を行ったときのストレスの高まり具合を「見える化」できる。睡眠時間などとの相関関係を解析すれば、「より良い投資判断を下せる担当者」の指標を数値化することも可能だろう。
これは積極的にビッグデータの活用を進めてきたブラックロック社ならではの取り組みだが、昨年には株価指数の大幅下落を記録するなど資産運用業界が厳しい状況下にあることも、その背景のひとつだろう。今後は“人減らし”が資産運用業界のトレンドになるとの指摘もあり、業界再編の動きが加速することも考えられる。そのような状況だからこそ、スタッフの健康促進や投資判断の管理などで、人材能力の引き上げを図ろうとしているのかもしれない。

決定した定期保険等の改正法基通
最高解約返戻率を3区分して制限

国税庁はこのほど、定期保険・第三分野保険の「法人税基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)」を決定し公表した。この改正は、解約を前提とした高い返戻率による節税効果を謳ったいわゆる節税保険を封じるべく、今年4月11日から5月1日にかけて募集していたパブリックコメントの結果を受けたもの。当初示されたルールについて、細かな部分で修正はあったものの、ほぼその通りに確定した結果となっている。
改正通達ではまず、これまで節税保険を規制する目的で発遣してきた5つの個別通達を廃止して改正通達へ編入。そして、法人税基本通達9-3-5の2を新設し、最高解約返戻率が50%を超えるものを、「最高解約返戻率50%超70%以下」、「最高解約返戻率70%超85%以下」、「最高解約返戻率85%超」の3つに区分して、原則としてそれぞれの区分ごとに一定の割合を資産計上する(損金算入を制限する)こととした。
また、パブリックコメントで示した通達改正案では、年換算保険料相当額が「20万円以下」の保険に係る保険料については期間の経過に応じて損金算入扱いとしていたところ、改正通達では「30万円以下」に修正されている。このほか、通達9-3-5において、「保険期間が終身である第三分野保険については、保険期間の開始の日から被保険者の年齢が116歳に達する日までを計算上の保険期間とする」とする内容も新たに加えられた。

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