年間1兆円以上規模「アルムナイ経済圏」 意外な実態から見えるマーケティングの本質

年間1兆円以上規模「アルムナイ経済圏」 意外な実態から見えるマーケティングの本質

パーソル総合研究所が公表した、企業のアルムナイに関する調査結果が興味深い。アルムナイとは離職者のこと。同所は離職者と元在籍企業、元同僚が行う経済的取引の範囲を「アルムナイ経済圏」と定義。その規模が年間1兆1,500億円にのぼると試算した。しかも、元在籍企業と良好な関係を築いている離職者は「ポジティブな評判を広めやすく」、元在籍企業との「取引・利用が起こりやすい」という。
離職者が元在籍企業に対してネガティブな感情を持つのは当たり前だと思う向きもある。しかし、終身雇用が崩壊した現在、転職はもはやスタンダードなキャリアアップ手法であり、離職者を資産と考える動きも目立つ。たとえば三菱商事や三井物産は、アルムナイコミュニティの形成に力を注いでおり、アクセンチュアは「アルムナイ採用」と銘打った再雇用を推進している。これらの取り組みは、とりわけ出産・育児を経て改めて働こうとする女性と親和性が高いことは言うまでもない。
マーケティングの観点でいえば、自社のことをよく知る彼らは良質な口コミを生み出せるポテンシャルを持った存在。いつ社員が離職者になってもいいよう、日頃からコミュニケーションを深めることが「アルムナイ経済圏」を生かすことにつながる。だとすれば、顔も知らない不特定多数にいきなり施策を打つよりも、まずは社員からコンバージョンを獲得できるよう務めるべきではないか。そうすれば、「アルムナイ経済圏」を構築できるだけでなく、マーケティング施策の練度も上がっていくだろう。

酒類の手持品課税10月1日実施
引上対象酒類が1800ℓ以上は申告

2020年10月1日に酒税率が改正され、酒税率の引上げ又は引下げが実施される。通常、酒類は製造場から出荷された段階で酒税が課されるが、酒税率が改正される酒類に対しては、10月1日の午前0時時点で流通段階にある課税済みの酒類に対して、新旧税率の差額を調整する措置が行われる。
国税庁は、全ての酒類の販売業者等は、10月1日時点の対象酒類の在庫数量を確認する必要があるとして注意を呼びかけている。
つまり、酒税率が引上げとなる酒類に対しては、その差額について課税が行われ、逆に酒税率が引下げとなる酒類に対しては、その差額について手持品課税(戻税)が行われる。
申告が必要となる事業者(酒場・料飲店等の経営者も含む)は、課税額と戻税額を差し引きした結果、課税額が多い場合は納付、戻税額が多い場合は還付の申告を2020年11月2日(月)までに行う必要がある。
申告が必要となるのは、10月1日に、税率改正により酒税額が引き上げられることとなる酒類を販売のために所持する酒類の販売業者等で、その所持する引上対象酒類の数量(複数の場所で所持する場合には、その合計数量)が1800リットル以上である場合。
また、これに該当しない販売業者等で、新旧税率の差額を計算した結果、引下げ額が多く、その差額の還付を受けようとする場合に申告が必要になる。

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